第二回研究会スタート!国際中医師・木元聖花さんとおはなし

農業の未来コウジョウ研究所。第二回ゲストには、所長が自社のブルーベリー酵素ドリンクの開発でもお世話になっている、漢方と発行の専門家:木元聖花先生と娘さんの木元仁玉さんにお越しいただきました。そもそも漢方ってなんだろう?漢方の原料である生薬はプラント工場でつくれるのかな?人気のある漢方にはどのようなものがあるの?などなどお聞きしたいことがたくさん!

こんにちは。今日も大好物・緑のお野菜をおいしく食べているリクガメのなみえです。研究会もいよいよ第二回目。今回は三浦研究長が以前からご縁の深い、漢方・発酵の専門家、株式会社マルセイ専務取締役・国際中医師の木元聖花先生と娘さんの木元仁玉さんをお招きして、おはなしをしていただくことになりました。

木元先生、今日は漢方や発酵のことを色々教えていただければと思います。以前一緒に開発した、完熟ブルーベリー酵素ドリンクはたくさんの方に喜んでいただいています。

無農薬のブルーベリーはとても貴重なので、私も大好きです。ブルーベリーは目、お肌、のどによい食材。私が長年研究してきた発酵の技術でより効果をひきだすことができました!たくさんの方に喜んでいただけてうれしいです。

今日は普段なかなか聞くことのできない漢方のおはなしをお聞きしたあとに、GLineのプラント工場で漢方の原料である生薬が栽培できないかの可能性を探っていけたらと思います。木元先生は、個人個人の体質に合ったオーダーメイド漢方の処方や発酵食品の開発に日々取り組まれていると聞きました。そこで、漢方の考え方の基本を教えてほしいです。

漢方が大切にしている考え方をおはなししますね。次の①~③が考え方の軸になります。

①陰と陽(宇宙の摂理)の考え方を人間の体に適用していく。
②五臓六腑:肝・心・脾・肺・腎(五臓)胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦(六腑)をどう見るかが大切。例えば心臓や血液循環と精神的なはたらきについて考えていく。
③気(エネルギー)・血(流れている)・水が重要→この3つのエネルギーが順調にまわると、五臓六腑がはたらく。くずれると影響を受け、不調を感じる。

なるほど。ひとりひとりの細かな現状の把握が必要になりますね。個人個人たくさんヒアリングをされているとおもうのですが、先生のところには、どんなご相談や患者さんが来られるのですか?

来られる方には精神的にしんどい方もたくさんおられます。まずは生活習慣などを把握し、真剣に一緒に取り組める解決策を考えていくために全力でおはなしを聞きます。難病や末期症状の方も多く、全身全霊で力となり、助けることが私の生きがいです。まずは、「気」が大切。ここがしっかりしていないと何を与えても効果がでにくいのです。そして長年研究してきた発酵の知識を生かして、元気になりたい人のサポートをしています。その時に大切にしているのは、根本・もともと持っている力をUPさせることです。

先生の熱量のある姿勢やおはなしに元気をもらっているひとは、私を含めてたくさんいると思います。木元先生、私たちの取り組んでいる植物プラント工場で漢方の原料である生薬を栽培する可能性についてどう思われますか?

可能性はあると思います。今、中国からくる漢方の原料:生薬は、日本に入ると3倍くらいの値段です。中国の国内でも質の良い素材への需要が高いので、みんなが購入して素材が不足します。そしてこれからの時代、輸入だけに頼っているのでは、価格や安定供給に対しての心配があるとの声もあります。もし日本のプラント栽培で生薬をつくることができたら、新しい分野として、発展する可能性があると思いますよ。

輸入に頼るのではなく、自分たちの国で生産することができたら、必要なひとに必要な量がいきわたり、漢方を活用した健康促進が継続できますね。漢方薬局に漢方の原料:生薬はどのように流通しているのですか?

漢方薬局に生薬を卸している会社は日本に数社しかありません。もし国内の生産者が無農薬の生薬をうまく開発、生産することができたら、直接漢方やさんと取引できる可能性があると思います。高品質を求める中国富裕層への逆輸入のニーズ、可能性も広げられるのではないでしょうか。実際、中国の富裕層は中国が日本に出荷した品質レベルは安心できるから、わざと日本に来た時に中国からやって来た生薬を買って帰るケースも多いと聞きますよ。

流通のことも知ることができて興味深いですね。先生、では実際どのような品種の生薬をプラント工場で、無農薬でつくることができたら需要があると思いますか?

いろいろ需要の可能性はありますよ!例えば、

・高麗人参(こうらいにんじん)
・冬虫夏草(とうちゅうかそう)
・山査子(さんざし):コレステロールや血圧を下げる。
・甘草(かんぞう):漢方のベースとして使われる。育てやすい。
・たんぽぽ:根から抽出し、加工が可能。血圧を下げたり、むくみに効果的。たんぽぽ茶は非常にニーズがある。ぜひ日本で育ててブランディングしてほしい。
・よもぎ:あまり市場にはでていない。よもぎ蒸しに利用されるが、今出回っているものは高価。
・なつめ、クコの実、竜眼など食品にもよく使われる。
・ハトムギ:肌によい。尿や胃に効果的。
・ジンジャー:ドライやスライスにしてよく使う。

すごい!たくさんあるのですね。前提として、漢方は根っこがメインと先生が以前にお話ししていたかとおもいます。土からの栄養(エネルギー)が大切、と。プラント栽培でもオランダ式<土こう式>なら栽培が可能かもしれないですね。調べてみようと思います。

たくさんの品種を挙げてもらって、これから研究をしていくのが楽しみですね!今日はせっかく娘さんの仁玉さんにも来ていただいているので、少しおはなしをうかがいたいです。仁玉さんはマーケティングが専門分野でお母さまの研究された商品を市場に広げたり、これからの市場についていろいろとお考えだと思います。そこで、これからの農業・水耕栽培についてどう思われますか?

今日は水耕栽培でできた野菜の魅力をあらためて知ることができました。その価値を伝えるためにも、農作物は太陽のもとSUNSUNと育っている、生命力のあるものというイメージをくつがえす必要があるかな、と思います。適正な光で栄養価を高めてくれる、植物本来の力を引き出してくれる、などがきちんと消費者に伝われば、購入への強い説得力になるとおもいますよ!数値だけ見せるのではなく言葉の力も必要ですよね。

スーパーなどで販売するときにどんな言葉を使うかは大切ですよね。いつも意識しています。人工、工場、プラントという言葉だけでなく、楽園、ハッピーなどエモーショナルな言葉も使っていきたいですね。 

楽園野菜・野菜が一番よろこぶ、などのネーミングを考えてみてはいいと思いますよ!無農薬なことはもちろん、長持ちするため、廃棄などロスが少ないというのは現代の世の中にとって重要なメッセージになりますね。そしてこれからの時代(特に新型コロナウィルスを経験して)はお客さまに直売できる関係性づくりが大切だと考えます。たとえば、もともとのブルーベリー酵素を買ってくださっているお客様に野菜を買ってもらうことによって、野菜だけでは高い送料の問題を解決することができたり、より健康のことを考えてもらえるきっかけとなる。そういった工夫も考えられると思います。

まだまだ農業の未来と漢方の可能性が広がっていきそうですね。これからも農業の未来コウジョウ研究所と一緒に、どんな漢方をつくることができるか、一緒に考えていけたらうれしいです。

本日はありがとうございました。

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