第三回研究会in淡路島。ちょうけいじ農園さんを訪問

研究会メンバーでめぐる淡路島。吉備国際大学、フレッシュグループ淡路島さんを訪れたあと、最後に訪問したのはちょうけいじ農園さん。淡路島に住む研究所メンバーの友人たちも、本当においしいベビーリーフ!と惚れ込んでいる生産者さんです。

研究会メンバーでめぐる淡路島。吉備国際大学フレッシュグループ淡路島さんを訪れたあと、最後に訪問したのはちょうけいじ農園さん。淡路島に住む研究所メンバーの友人たちも、本当においしいベビーリーフ!と惚れ込んでいる生産者さんです。

こんにちは!今日は、私たち未来の農業コウジョウ研究所で何度も「生産したい!」と思ったけれど、むずかしくて断念をしてきたベビーリーフの栽培について、ぜひアドバイスをいただきたく、訪問させていただきました!今日はちょうけいじさんのベビーリーフの栽培方法やこだわりについて、魅力的な味が濃さはどこからきているのか、等を勉強させていただきたいです!そしてべビーリーフの収穫のコツなどについてお話をお聞きできるとうれしいです。

こんにちは。ちょうけいじ農園は、淡路島・東浦エリアのもともと花栽培が盛んなエリアにあります。ハウスを探しているときに今の場所に出会いました。このエリアはもともと高齢化が進んでおり、ここも3年くらい使っていなかったガラス温室でした。カーネーション栽培をやっていた跡でした。

そうだったんですね。料理人や地元のひとからもすごく評価の高い、ベビーリーフを生産されている、と聞いています!今日はぜひ、いろいろとアドバイスをいただければと思います。

ベビーリーフの栽培をスタートした時は、種をまいてみて、成長を見ながら徐々に条件など変えています。はじめはよく出来ましたが、下にコンクリを打ってあるので、植えて収穫していくたびに土が減っていく一方でした。そこで、1年に1回くらいはバーク(樹皮)系の堆肥をいれて、土をふかふかにしています。井戸水なので、水がよい、という環境はありがたいと思います。

こちらは無農薬で栽培しているのも特徴ですよね。このハウスの中に種まきをするのは本当に大変だとおもうのですが、どのように種まきをされてるのですか?

種まき機のポケットのところに種をいれると、列ごとに1列ずつ種をまけます。初めは手でまいていたので、まばらになったり、傾斜が出てしまうので、機械を取り入れました。

なるほど。これだけたくさんあると、水やりも大変だと思うのですが、どのようにされているのですか?

散水チューブを使い、複数のベッドを一度に水やりします。当初はホースでしていたので、かなり効率が良くなりました。種蒔きから発芽まではしっかりと水やりをして、乾かさずに、しめらせる環境で育てます。発芽してある程度成長したら、乾かし気味にして、水やりは最低限にします。

たしかに水の量を減らしていることで、根が大きくなることもありますよね。水耕栽培でも、小さいときはパレットの上まで水が当たるようにして、成長してきたら水の量を調整していってます。ちなみにちょうけいじさんの農園では、なぜ発芽したら水をたっぷりとやらないのですか?

水をやりすぎないことで、下に根もはり、茎も太くなるんです。これが持ちや、食感につながっているのではないかと考えています。

水のやりかたで、そのような影響をもつことのですね!ちなみに温度や湿度管理はどのようにしていますか?

ネットを導入したこともあり、窓を開けています。風を当てると、葉っぱも強くなります。

なるほど。ちなみに季節によって、リーフができやすい期間はあるんですか?

冬は寒いので、ハウスをしめていても、よくできます。夜は、がくんと気温がさがるので、野菜にとってよい環境になります。夏は暑すぎるし、日照時間が長すぎるので、秋以降から栽培をスタートしています。
冬場でもハウス内は日中、一番暑い時間は30度くらいになります。

ちなみにどんな品種を育てているのですか?

うちでは、水菜、ルッコラ、レットマスタード水菜、グリーンマスタード、レットマスタード、ケール系二種、アマランサス、デトロイト。7.8種類+アクセントとしてディル、フェンネル、チコリー、レッドオゼイユなど。季節によって、春菊や人参などをまぜるので、10種類以上は入っています。実はこのミックス具合が自分たちの好きなバランスなんです(笑)。このバランスをお客さんも、喜んでくれています。時々にあわせて、例えば「今日はルッコラが多いよね」などと、その時のバランスを楽しんでいただけたらよいと思っています。中には、「この品種だけほしい」、という需要もあるのですが、うちの農園では別々の種を手配しているので、個別品種の対応もできることも、喜んでいただいています。

実は、自分たちの好きなバランスでミックスしている!というのが素敵ですね。

私からは、ミックスリーフの種についてお聞きしたいです。
プラントでの栽培では混合したミックスリーフの種をまいて栽培しているのですが、品種によって成長具合も異なるので、収穫に苦労しています。

種類によって成長スピードも違い、サイズが揃わないので、収穫が大変じゃないですか?うちは品種ごとに栽培して、収穫したものをミックスする方法をとってるので、品種ごとの成長具合を見て、それぞれのタイミングで収穫をしています。収穫後に、水の中で混ぜて、水をきって、出荷しているんです。

なるほど!ミックスの種をまくのではなく、品種ごとに種をまくことで成長のスピードの違いになやまされることがなくなりますね。
うちのプラントでもその方法で試してみたいと思います!

とはいえ、これだけの量を収穫するのは、本当に大変ですよね?

カマとはさみで収穫しています。メインの商品として、マイクロリーフとベビーリーフを出してますが、マイクロリーフを収穫することで、必要な隙間を空け、しっかりとしたベビーリーフに成長していきます。成長のためにしっかり間引きを行なっています。

ちなみに発芽率についてどんな感じですか?

種まき機で種の量を調整できるので、発芽率にあわせて種の量を調整していますよ。秋はじめは発芽率が低めなので、種の量を多めにして、冬に向けて減らしていっています。マイクロリーフは10~14日、ベビーリーフでも最大1か月で出荷をするので、回転も速いです。残しておくと虫がついたりするので、終わったらすぐに耕運しています。

それだけ回転しながら収穫していたら出荷も大変ですね!
おもにどのようなお客さまにお届けしてるのですか?

イタリアンのお店が多いですね。マイクロリーフは様々なレストランでも使ってもらっています。地域のお店や個人の方にも食べていただいています。ベビーリーフは凍りやすいので、出荷時は箱の中に新聞紙でくるむようにしたり、「冷やしすぎ注意」というシールをはってもらうなど、品質を保つために工夫しています。

配送業者さんが間に入っても、お客さまに届くときの品質が保たれるようにされているんですね。それにしてもカマでの収穫、と聞くとやはり気が遠くなるのですが‥‥

ハーベスタという収穫する機械もありますが、うちは小規模だし、手作業でしています。

なるほど。ありがとうございます!勉強になりました。

今日は、お話できて楽しかったです。難しいこともたくさんあると思いますが、またいろいろとわからないことがあれば、きいてくださいね。

今日はいろいろな栽培や収穫についての工夫、出荷のお話など、
参考になるお話をたくさん聞かせていただいて、ありがとうございました。
また、自分たちのプラントでも未来に向けて工夫できること、実現できることを
考えていきたいなと思います。

ちょうけいじさんと記念撮影

ページトップへ